賃貸サイトで部屋を探していると、同じエリア・同じ広さなのに、
周辺相場より1万円以上安い物件が見つかることがあります。
「掘り出し物かも」と期待する一方で、「事故物件なのでは?」「騒音がひどいのでは?」
「入居後に高額な費用を請求されない?」「おとり物件ではない?」と不安になる方も多いでしょう。
家賃が安いからといって、必ずしも問題のある物件とは限りません。
築年数、駅からの距離、募集時期、契約条件など、理由が分かればお得に暮らせる物件もあります。
大切なのは、家賃の金額だけを見るのではなく、
「なぜ安いのか」を契約前に確認することです。
今回は、「家賃高騰」「訳あり物件」「事故物件」「定期借家」「ハザードマップ」
「LPガス」「初期費用」「おとり物件」といった注目されやすいキーワードも踏まえ、
家賃が安い主な理由を8つ解説します。
まず確認したい「本当に安い物件」の基準
家賃が安いかどうかは、同じ市区町村の平均家賃だけでは判断できません。
少なくとも、次の条件が近い物件同士で比べる必要があります。
- 最寄り駅と駅までの距離
- 間取りと専有面積
- 築年数
- 建物構造
- バス・トイレ別などの設備
- 階数と方角
- 管理費・共益費
- 契約期間と入居条件
「家賃5万円」と表示されていても、管理費が8,000円なら、毎月の支払いは5万8,000円です。
一方、家賃5万5,000円でも管理費込みで、インターネット無料・都市ガス・更新料なしなら、
長期的にはこちらの方が安くなる可能性があります。
家賃だけではなく、毎月の固定費と契約期間中の総額で比較しましょう。
1
駅から遠い・交通の便がよくない
家賃を左右する大きな要素が、駅からの距離です。
一般的に、駅に近い物件は需要が高く、駅から離れるほど家賃が下がりやすくなります。
ただし、駅から遠くても、次のような人には割安な物件になることがあります。
- 在宅勤務が中心
- 自動車や自転車で移動する
- バスの本数が多い
- 通勤・通学先が駅とは別方向
- 静かな住宅街を希望している
賃貸広告の徒歩時間には、実際の信号待ち、坂道、踏切などが反映されていない場合があります。
オンライン内見で決める場合も、地図アプリで経路を確認し、
可能であれば周辺の明るさや夜間の人通りも確認しましょう。
2
築年数が古い・設備が旧式
築古物件は、新築・築浅物件よりも家賃が安く設定される傾向があります。
築年数が古くても、室内がリフォームされ、給湯器やエアコンなどが交換されていれば、
快適に暮らせる物件もあります。
一方、次の点は契約前に確認が必要です。
- 窓が単板ガラスで結露しやすくないか
- エアコンの製造年
- 給湯器の状態
- コンセントの数と位置
- インターネット回線の種類
- 水回りのにおいや排水状態
- 耐震性や建物の管理状態
- 断熱性が低く、光熱費が高くならないか
築古物件の安さは魅力ですが、家賃が安くても電気代や修理・交換の負担が増えれば、
総合的なコストパフォーマンスが下がることがあります。
「古いからダメ」と判断するのではなく、どこまで改修・管理されているかを確認しましょう。
3
1階・北向き・日当たりがよくない
同じ建物でも、部屋の位置や方角によって家賃が違うことがあります。
特に家賃が下がりやすいのは、次のような部屋です。
- 1階
- 北向き
- 建物の陰になる
- 窓の前に隣の建物がある
- エレベーターがない建物の上階
- 変形した間取り
- 洗濯機置き場が屋外
- バルコニーが狭い、またはない
日中ほとんど外出している人や、日当たりを重視しない人にとっては、
好条件になる場合もあります。
ただし、1階の場合は防犯性、外からの視線、湿気、虫の入りやすさを確認しましょう。
北向きの部屋では、室内の明るさだけでなく、結露やカビの跡もチェックしたいポイントです。
カメラの明るさは自動補正されることがあります。
「照明を消した状態も見せてください」と依頼すると、実際の日当たりを判断しやすくなります。
4
騒音・振動・においなど周辺環境に特徴がある
部屋自体に問題がなくても、周辺環境が理由で家賃が安くなることがあります。
- 線路や幹線道路の近く
- 高速道路の高架下
- 学校や保育園の近く
- 飲食店や繁華街の近く
- 工場、倉庫、物流施設の近く
- 消防署や病院の近く
- ゴミ置き場の近く
- エレベーター、階段、駐車場の隣
音やにおいは、短時間の内見では分からないことがあります。
昼は静かでも、早朝にトラックが出入りしたり、
夜になると飲食店の音が聞こえたりするケースもあります。
可能であれば、平日と休日、昼と夜など、時間帯を変えて周辺を確認しましょう。
内見時には、窓を閉めた状態だけでなく、窓を開けた状態でも音を確認するのがおすすめです。
5
水害・土砂災害などのリスクがある
川や海に近い地域、低地、崖の近くなどでは、災害リスクが家賃に反映される場合があります。
賃貸契約の重要事項説明では、水防法に基づく水害ハザードマップ上の
物件所在地を説明することが義務づけられています。
ただし、ハザードマップで色が付いていないからといって、
災害リスクが完全にゼロという意味ではありません。
契約前に、次の点を確認しましょう。
- 洪水・内水・高潮の浸水想定
- 土砂災害警戒区域
- 津波・液状化のリスク
- 指定避難所までの経路
- 1階部分への浸水可能性
- 駐車場や電気設備の位置
- 火災保険・水災補償の内容
家賃の安さを優先する場合でも、災害が起きたときにどこへ、
どの経路で避難するかまで考えて選ぶことが大切です。
6
家賃以外の費用が高い
「家賃は安いのに、実際の支払いはそれほど安くなかった」というケースもあります。
特に確認したいのが、次の費用です。
- 管理費・共益費
- 駐車場代
- 町内会費
- 24時間サポート費用
- インターネット利用料
- 保証会社の初回・月額・更新保証料
- 火災保険料
- 鍵交換費用
- 室内消毒費
- 退去時クリーニング費用
- 更新料・更新事務手数料
- 短期解約違約金
LPガス料金も契約前に確認
LPガスの物件では、都市ガス物件と比べてガス料金が高くなるケースがあります。
2025年4月からは、LPガス料金を「基本料金」「従量料金」「設備料金」の
3項目に分けて表示する新しいルールが全面施行されています。
契約前に、ガス会社名、料金表、設備料金の有無を確認しましょう。
= 家賃 + 管理費 + 駐車場代 + 月額サービス料
+ 光熱費の差 + 更新費用など
「家賃の安さ」ではなく、2年間住んだ場合の総額で比較するのがポイントです。
7
定期借家・フリーレントなど契約条件に理由がある
相場より安い物件の中には、契約条件に特徴があるものがあります。
代表的なのが「定期借家契約」です。
定期借家契約は、契約期間の満了によって更新されることなく終了する契約です。
貸主と借主が合意すれば再契約できる場合もありますが、
普通借家契約のように当然に更新できるわけではありません。
転勤中の自宅を数年間だけ貸したい場合などに利用され、
家賃が相場より安く設定されることがあります。
契約前には、次の点を確認しましょう。
- 普通借家か定期借家か
- 契約期間は何年か
- 再契約は可能か
- 再契約料はいくらか
- 途中解約できるか
- 退去期限が決まっているか
「フリーレント1か月」などの物件は初期費用を抑えやすい一方、
短期間で退去すると家賃1~2か月分などの違約金が発生する場合があります。
安さと引き換えになっている条件を、契約書で確認することが重要です。
8
告知事項・長期空室・募集上の事情がある
相場より大幅に安い場合は、告知事項や募集上の事情がないか確認しましょう。
- 過去に人の死に関する事案があった
- 漏水や火災などの履歴がある
- 近隣トラブルがあった
- 長期間空室になっている
- 大規模修繕や建替えの予定がある
- 貸主が早期入居を優先している
- 繁忙期を過ぎ、家賃を下げて募集している
いわゆる「事故物件」という言葉には、法律上の統一的な定義があるわけではありません。
国土交通省のガイドラインでは、人の死の態様、発生場所、時間の経過などに応じて、
宅地建物取引業者が告知すべき場合の考え方が示されています。
自然死や日常生活中の不慮の事故まで、すべてが一律に告知対象になるわけではありません。
- 過去に室内で人が亡くなった事実を把握していますか
- 特殊清掃や大規模な修繕を行った履歴はありますか
- 騒音などを理由に短期間で退去した人はいますか
- 現在の募集賃料が安い理由を教えてください
気になる場合は、「告知事項はありますか」だけでなく、
自分が重視する内容を具体的に質問することが大切です。
「安すぎる物件」はおとり物件にも注意
問い合わせた直後に「その部屋は決まりました」と言われ、
別の物件ばかり勧められる場合は注意が必要です。
ただし、人気物件が実際に先に申し込まれてしまうこともあるため、
一度の出来事だけでおとり物件とは断定できません。
- 相場より極端に安い
- 好条件なのに長期間掲載されている
- 物件名や住所を教えてもらえない
- 現地集合を断られる
- 空室状況を確認せず、来店だけを急かされる
- 掲載情報と説明内容が何度も変わる
気になる物件を見つけたら、物件ページのURLを別の不動産会社に送り、
空室状況や募集条件を確認してもらう方法もあります。
契約前に確認したいチェックリスト
安い物件を見つけたときは、次の項目を確認しましょう。
- 周辺の類似物件と比べて、いくら安いか
- 安い理由を不動産会社が具体的に説明できるか
- 管理費を含めた毎月の支払額はいくらか
- 2年間住んだ場合の総額はいくらか
- 初期費用に任意サービスが含まれていないか
- 普通借家か定期借家か
- 短期解約違約金があるか
- LPガスの料金表を確認できるか
- 騒音、におい、日当たりに問題がないか
- ハザードマップ上のリスクはどうか
- 告知事項や修繕履歴があるか
- 退去時に借主が負担する費用はいくらか
口頭で説明を受けただけで判断せず、重要な条件は契約書、
重要事項説明書、見積書などの書面で確認してください。
まとめ|理由が分かれば、安い部屋は賢い選択肢になる
家賃が安い主な理由は、次の8つです。
- 駅から遠い・交通の便がよくない
- 築年数が古い・設備が旧式
- 1階・北向き・日当たりなどに特徴がある
- 騒音・振動・においなどの影響がある
- 水害・土砂災害などのリスクがある
- 家賃以外の費用が高い
- 定期借家など契約条件に制約がある
- 告知事項・長期空室など募集上の事情がある
安い理由が自分にとって問題にならなければ、その物件は「訳あり物件」ではなく、
自分の暮らしに合ったコストパフォーマンスのよい物件かもしれません。
反対に、家賃だけで決めると、光熱費、違約金、騒音、災害リスクなどによって、
入居後に後悔する可能性があります。
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空室状況だけでなく、家賃が安い理由、初期費用、契約条件、
周辺環境なども確認しながら、お部屋探しをサポートします。
仲介手数料は原則0.55か月分
物件によっては0円となる場合もあります。
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※本記事は一般的な情報を提供するものであり、個別の物件や契約条件によって取り扱いは異なります。
契約前に宅地建物取引業者へご確認ください。

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