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家具・家電付き賃貸は本当にお得?1年・2年住んだ場合の費用を比較

「家具・家電付きの部屋なら、冷蔵庫や洗濯機を買わなくていいからお得そう」

初めての一人暮らしや、転勤・進学で部屋を探している方なら、一度はそう考えたことがあるのではないでしょうか。

最近は「初期費用を抑えたい」「引っ越しをラクにしたい」「できるだけ物を持たない暮らしがしたい」というニーズもあり、家具・家電付き賃貸は注目したい選択肢のひとつです。

しかし、家具や家電を買わなくて済む代わりに、通常の賃貸より家賃が高く設定されているケースもあります。

では、1年間・2年間住んだ場合、本当に家具・家電付き賃貸はお得なのでしょうか?

今回は具体的な金額を使って比較してみます。

家具・家電付き賃貸とは?

家具・家電付き賃貸とは、入居した時点で生活に必要な家具や家電が設置されている賃貸住宅です。

物件によって内容は異なりますが、代表的なものには次のような設備があります。

代表的な家電

  • 冷蔵庫
  • 洗濯機
  • 電子レンジ
  • テレビ
  • エアコン
  • 照明器具

代表的な家具

  • ベッド
  • テーブル
  • デスク
  • チェア
  • カーテン
  • 収納家具

注意したいのは、「家具・家電付き」と書かれていても、すべてが付いているとは限らないこと。

冷蔵庫・洗濯機・電子レンジだけという物件もあるため、契約前に設備一覧を確認しましょう。

一人暮らしの家具・家電、一式買うといくら?

ここが比較の重要なポイントです。

一人暮らしの家具・家電を新品中心で一式そろえる場合、選ぶ製品によって費用は大きく変わります。

最低限の商品に絞れば10万円台に抑えられることもありますが、冷蔵庫・洗濯機・電子レンジ・ベッド・テーブルなどをある程度そろえれば、20万円以上になるケースも珍しくありません。

さらに、大型テレビやドラム式洗濯乾燥機、デザイン家具などにこだわれば金額は大きく上がります。

そこで今回は比較を分かりやすくするため、家具・家電購入費を20万円としてシミュレーションします。

1年・2年で比較|家具・家電付き vs 通常の賃貸

次の2つの物件があると仮定します。

比較項目 通常の賃貸 家具・家電付き
月額家賃 60,000円 70,000円
家具・家電 なし あり
購入費 200,000円 0円
家賃差 ― +10,000円/月

敷金・礼金・仲介手数料などは物件による差が大きいため、今回は「家賃+家具・家電購入費」を中心に比較します。

1年間住んだ場合はいくら違う?

通常の賃貸

家賃:60,000円 × 12か月 = 720,000円
家具・家電購入費:200,000円

合計 920,000円

家具・家電付き賃貸

70,000円 × 12か月 = 840,000円

合計 840,000円
【1年間の比較結果】

通常の賃貸:920,000円
家具・家電付き:840,000円

この条件では、家具・家電付きのほうが約80,000円安くなります。

1年程度の短期居住なら、家具・家電を購入しなくて済むメリットが大きくなります。

2年間住んだ場合は?

通常の賃貸

家賃:60,000円 × 24か月 = 1,440,000円
家具・家電購入費:200,000円

合計 1,640,000円

家具・家電付き賃貸

70,000円 × 24か月 = 1,680,000円

合計 1,680,000円
【2年間の比較結果】

通常の賃貸:1,640,000円
家具・家電付き:1,680,000円

今度は通常の賃貸のほうが約40,000円安くなります。

つまり今回の条件では、1年間なら家具・家電付きが有利ですが、2年間になると結果が逆転します。

何か月で逆転する?損益分岐点を計算

「何年住んだら逆転するのか」は簡単に計算できます。

家具・家電購入費 ÷ 月々の家賃差
200,000円 ÷ 10,000円 = 20か月

今回の条件では、約1年8か月がひとつの損益分岐点になります。

20か月より短い → 家具・家電付きが有利になりやすい

20か月を超える → 通常賃貸が有利になりやすい

実際には引っ越し代・家具の配送費・処分費などもあるため、この計算だけで決まるわけではありません。

それでも、部屋探しの判断材料として使いやすい計算方法です。

家賃差が月5,000円なら結果は大きく変わる

家具・家電付きだからといって、必ず月10,000円高いわけではありません。

例えば、

  • 通常賃貸:60,000円
  • 家具・家電付き:65,000円

なら、家賃差は月5,000円です。

200,000円 ÷ 5,000円 = 40か月

単純計算では、約3年4か月で家具・家電購入費との差が埋まります。

「家具・家電付きだから高い」と決めつけず、似た条件の通常物件との「家賃差」を確認することがポイントです。

比較すべきなのは「家賃」ではなく「総額」

部屋探しでは、どうしても月々の家賃に目が行きがちです。

しかし、家具・家電付き賃貸を比較するときは、入居から退去までのトータルコストで考えたほうが実態に近くなります。

通常の賃貸では、家賃以外にも次の費用が発生する可能性があります。

  • 家具・家電購入費
  • 大型家具・家電の配送費
  • 引っ越し費用
  • 退去時の家具・家電処分費

家具・家電付きなら大型家具を運ばなくて済むため、引っ越し荷物を減らせる可能性があります。

つまり、お金だけでなく「引っ越しに使う時間と手間」まで考えることがポイントです。

家具・家電付き賃貸が向いている人

1.1~2年程度の転勤

勤務地が再び変わる可能性があるなら、大型家具を購入しないメリットがあります。

次の転勤先にも身軽に移動しやすくなります。

2.初めて一人暮らしをする人

賃貸契約では敷金・礼金・保証料・保険料など、まとまった費用が必要になる場合があります。

さらに冷蔵庫や洗濯機まで一度に購入すると、新生活の初期費用が膨らみます。

家具・家電付きなら、一度に必要になる現金を抑えやすくなります。

3.単身赴任

自宅に家具・家電がすでにある場合、赴任先のためだけにもう一式購入するのは負担です。

家具・家電付き賃貸と相性の良いケースといえるでしょう。

4.ミニマリスト志向の人

「できるだけ物を所有したくない」という人にも選択肢になります。

引っ越すたびに家具を運んだり処分したりする必要が少なく、身軽な暮らしを実現しやすくなります。

5.次にどこへ住むか決まっていない人

就職・転職・移住などで「とりあえず1年間住んでみたい」という場合にも便利です。

大型家具を持たないことで、次の住まいへ移動するハードルを下げられます。

逆に家具・家電付きが向いていない人

1.長期間住む予定の人

長期間になるほど家賃の上乗せ分が積み重なります。

同条件の通常物件との家賃差が大きい場合は、自分で家具・家電を購入したほうが総額を抑えられる可能性があります。

2.インテリアにこだわりたい人

備え付けのベッド・テーブル・冷蔵庫などは、基本的に自分好みの商品を選べません。

「北欧家具で統一したい」「ミッドセンチュリーのインテリアにしたい」といった方には、自由度が低く感じられるでしょう。

3.家電性能を重視する人

備え付け家電が最新モデルとは限りません。

特に確認したいのが、製造年・容量・省エネ性能です。

古い冷蔵庫やエアコンの場合、本体購入費を抑えられても、電気代では不利になる可能性があります。

内見時に確認したい7つのポイント

  1. 何が「設備」で何が「残置物」なのか
  2. 冷蔵庫・洗濯機などの製造年
  3. 故障した場合、誰が修理・交換するのか
  4. 不要な家具を撤去してもらえるか
  5. ベッド・家具のサイズ
  6. 家電の容量・省エネ性能
  7. 退去時の原状回復ルール

特に重要なのが、「設備」と「残置物」の違いです。

家具や家電が室内に置いてあっても、正式な設備ではなく、前入居者などが残した「残置物」として扱われる場合があります。

故障時の修理・交換の取り扱いなどが異なる可能性があるため、契約前に契約条件を確認しましょう。

「通常賃貸+中古家電」という第3の選択肢

実際の部屋探しでは、

「家具・家電付き」vs「全部新品で購入」

という二択ではありません。

リユースショップなどを利用して、冷蔵庫・洗濯機・電子レンジ・ベッドなどを安くそろえる方法もあります。

例えば家具・家電を10万円でそろえ、家具・家電付き物件との家賃差が月10,000円なら、

100,000円 ÷ 10,000円 = 10か月

単純計算では、約10か月で購入費相当の家賃差になります。

「家具・家電付き」という条件だけで物件を選ばず、通常賃貸+新品、通常賃貸+中古なども含めて比較してみましょう。

1年・2年の費用をもう一度比較

居住期間 通常賃貸 家具・家電付き 差額
1年間 920,000円 840,000円 家具付きが8万円安い
2年間 1,640,000円 1,680,000円 通常賃貸が4万円安い

今回の条件では、1年間なら家具・家電付き、2年間なら通常賃貸という結果になりました。

ただし、これはあくまで今回設定した条件でのシミュレーションです。

家賃差が5,000円なのか10,000円なのか、家具・家電を10万円でそろえるのか30万円かけるのかによって、結果は大きく変わります。

まとめ|「何年住むか」を決めてから比較しよう

家具・家電付き賃貸は、単純に「家具を買わなくていいからお得」とは限りません。

判断するときに使える基本的な計算式は、

家具・家電購入費 ÷ 家具付き物件との月額家賃差

です。

これを計算すると、自分にとってのおおよその損益分岐点が見えてきます。

特に短期間の転勤・単身赴任・お試し移住などでは、家具・家電付き賃貸は有力な選択肢になります。

一方、長期間住む予定なら、家具・家電なしの通常賃貸も含めて比較したほうがよいでしょう。

そして忘れたくないのが、「手間もコスト」という考え方です。

家具を探す、家電を注文する、配送日を調整する、引っ越しで運ぶ、退去時に処分する――。

こうした時間まで含めて考えると、家具・家電付き賃貸の価値も変わってきます。

家賃だけではなく、「入居から退去までにいくらかかるか」で比較することが、後悔しない部屋選びのポイントです。

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